南アフリカのケープタウン周辺の西ケープ州は四季があり、フランスの気候によく似ています。
西ケープ州は日本の本州位の広さがあり、様々なワイン産地がありますが、その中にはブルゴーニュの気候に非常に近い地区も存在し、シャルドネ種に理想的な環境と言えます。
その地区のシャルドネはブルゴーニュのように綺麗な酸があり、上品で繊細、そして複雑味さえ備えています。
また、より温暖な産地では、カリフォルニアのようなたっぷりの果実味を豊かに感じるシャルドネが造られます。
旧世界(ブルゴーニュ)と新世界(カリフォルニアetc)のよいところを同時に備えた最高のシャルドネの産地なのです。
そして嬉しいことに、価格はフランスやカリフォルニアに比べ非常にリーズナブルです。
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ここがポイント!南アフリカワインの魅力
ワイン生産量は世界のトップ10
日本では南アフリカワインは、それほどメジャーではありませんが、特にヨーロッパでは大人気です!
2012年の集計では南アフリカのワイン生産量は1000万hl、輸出量は417万hl、約40%を海外へ輸出しています。南アフリカではワイン生産は重要な産業の1つとなっています。
毎年順位は異なりますが、近年では必ず南アフリカワインはトップ10入りしています。
現在、日本ではフランス・イタリアに次いでチリワインが広く流通していますが、チリと南アフリカでははワインの生産量はほぼ一緒です。
そして、ヨーロッパでは以前から南アフリカワインは大変人気があります。
今後、日本でも必ず南アフリカワインがよりポピュラーになるに違いありません。
350年の歴史あるワイン産地
1659年2月2日南アフリカ最初のワインが造られました。
「南アフリカワイン産業の父」ヤン・ファン・リーベックの日誌にこう綴られています。
「今日、神を賛美します。ケープの葡萄から最初のワインが無事造られました。」
南アフリカワインはアメリカやオーストラリアより100年以上も古い歴史を持っているのです。
理想的な気候条件の西ケープ州
南アフリカ大陸でも最も南端の南アフリカでも、最も南に位置する西 ケープ州はブドウ栽培に非常に適した気候です。
南半球ですので季節は北半球とは反対ですがが、地中海性気候で夏は温暖で乾燥し、冬は冷涼で、霜害はほとんどありません。
特に大西洋側は南極から北上するベンゲラ海流により、ぶどう栽培に適した冷涼な気候となります。2月~3月にかけての葡萄の収穫期には南東から強い風が吹き、カビによる病害や害虫 の心配をすることがありません。この乾燥した風は「ケープドクター」と呼ばれています。
【減農薬栽培が広く普及】
防カビ剤や防虫剤、除草剤などの農薬をほとんど使わない、減農薬栽培が一般的で、畑にはアヒルやホロホロ鳥を放し飼いにしていたり、鶏糞などの有機肥料を使用しています。また、 除草剤の代わりにブドウ畑に麦を植えて雑草が生えないようにしているなど、環境に配慮した葡萄栽培を行っています。
環境と調和したワイン産地
【酸化防止剤は世界一厳しい基準】
1998年に制 定されたIPW(Integrated Production of Wine)は世界で最も厳しいワイン生産のガイドラインです。自然環境の保護とワイン生産者が長く永続的にブドウ栽培が出来ること、この2つを 両立させることが目的です。
このガイドラインにより酸化防止剤の使用は世界一厳しい0.25g/kg以下に抑えられています。
(■ドイツ0.3g/kg以下 ■フランス0.35~0.4g/kg以下 ■日本0.35g/kg未満)
そして驚くことは、2004年世界自然遺産に登録された『ケープ植物区保護地域群』の中に葡萄畑が広がっているという事実です。このことは、日本では到底信じられないことだと思いま す。南アフリカでは、まさに自然環境の保護とワイン産業の発展の両方をワイン業界が一丸となって目指しているのです。
ワイナリー就労者の労働環境の向上
1990年代前半にアパルトヘイト(人種隔離政策)が撤廃されてから南アフリカワインは急激に発展を遂げています。ワインの生産量は劇的に増え、輸出量はアパルトヘイト時代に比べ20倍になりました。
しかし黒人の貧困問題は未だ続いています。2002年にはWIETAが設立され、葡萄畑とワイナリーでの労働環境の改善、児童労働の禁止などの基準が設けられました。そして、2012年には自 然環境の保護に加え、就労者の労働環境に配慮したワイナリーが生産するワインには新しいシールを貼ることが決まりました。
このように南アフリカでは、自然環境の保護とワイン産業の発展の両立、さらにワイナリー就労者の労働環境の改善に取り組んでいます。
まさに応援したくなる南アフリカワインです。
WO(Wine of Origin)で規定されたワイン産地
南アフリカではワイン法によって原産地が厳しく規定されています。
それぞれのテロワールの素晴らしさを体感出来るのも南アフリカワインの特徴です。
多種多様なぶどう品種
南アフリカでは94品種のぶどうの使用が認められいますが、白ワイン用のシュナン・ブラン種と赤ワイン用のピノタージュ種が特徴的です
生産量の多い白ワイン品種
1.シュナン・ブラン
2.コロンバール(主にブランデー用として)
3.ソーヴィニョン・ブラン
4.シャルドネ
5.マスカット・アレキサンドリア
6.セミヨン
7.ヴィオニエ
8.ミュスカ・ド・フロトニャン
生産量の多い赤ワイン品種
1.カベルネ・ソーヴィニョン
2.シラーズ
3.ピノタージュ
4.メルロ
5.ルビー・カベルネ
6.サンソー
7.ピノ・ノワール
8.カベルネ・フラン