ドメーヌ・ボーは、富山県南砺市でワイン造りを行うワイナリーです。与えられた環境を生かして最高にバランスの良い美しいワインを造り、また飲みたいと思ってもらえるような余韻の長い魅力を持ったワインを目指しています。
社名の「トレボー」(トレボー株式会社)とは「大変美しい」という意味です。畑もワインも「美しくある」ことを大切にしています。そのため畑では自然が育む生き物や微生物の声に耳を傾け、彼らと対話しながら健全で美しい土を作り、減農薬栽培を目指しつつ良質で自然なブドウ作りを心がけています。醸造所ではできるだけ介入をしないワイン造りを行っていますが、決して「自然派」を標榜しているわけではありません。「美しい」とは、バランスが良いこと。富山の美しい自然を反映するワイン、あくまでピュアでクリーンなワインを造ることを想いとしています。
ドメーヌ・ボーが目指すワイン造り
- 立野原の土地で丁寧に育てたブドウを使い、できる限り「バランスよく、美しく、余韻の長い滋味豊かなワイン」を造る。
- アロマが美しく味わい豊かな、一口飲んだら誰もが素直に「美味しいね!」と口に出したくなるワインを造る。
- ワイン造りは「情熱(パッション)」「勇気」「哲学」そして「アート」。栽培、醸造に関わるスタッフ全員の熱い想いを詰め込んだワインを。
- ナンバー・ワンではなく、オンリー・ワンのワインを。競い合うのはどこかの、誰かのワインではなく、昨日のドメーヌ・ボー。
ドメーヌ・ボーのロゴは太陽と雫をモチーフに、太陽の中にきらめく斑点で星空を表現しています。ブドウは太陽が与える光から糖分を生み出し、星が空にきらめく夜の冷たい空気のおかげで酸を維持します。自然の恵みである糖と酸が雫となり、ドメーヌ・ボーのワインになる。そんなイメージを映したロゴです。
また、環境保全(エコロジー)の分野でブドウの栽培からワイン造り、そして流通までのすべてを環境に負荷をあまりかけないで自然な形ですべてを続けていきたいと考えています。ブドウ栽培では有機肥料と減農薬栽培を目指し、循環型の農業に取り組んでいます。ワインやぶどうジュースはジェラートに。絞ったブドウの皮で紙や布を染めて身近な小物を作っています。搾りかすは肉牛の餌に食べてもらい、そして堆肥にも使っています。過疎化していく中山間地に、いくらかの雇用も生み出し地域の人たちの笑顔に貢献しています。
醸造用の機器はイタリア製とクロアチア製。ステンレス・タンクは全部で25本、総容積は76,000ℓで、温度管理の行き届くものを厳選。タンクは作業効率が良くなるよう2列に配し、真ん中にキャットウォークを設置しています。醸造設備は常に清潔を保ち、ブドウからワインまでスムーズに工程が進むよう直線的に配置されています。
立野原に魅せられて
ドメーヌ・ボーの畑がある立野原は、東、西、南の三方を小高い山が囲み、北に向かって緩やかに下るスロープが美しい丘陵地帯です。晴れた日には北に遠く富山湾を望むことができます。畑は2km四方に点在。この地の降雨量はやや多めですが、時折吹き抜ける強い「医王山卸し」をのぞき、常に柔らかい風が心地よく吹き抜け、豊かな日の光を享受できる場所です。何度かこの地でワインを造ってみて感じたのは「美しい酸」がブドウに残ること。期待以上にポテンシャルの高い土地だと感じています。そんな立野原に深い愛着を持っているからこそ「フランスのような」「カリフォルニアのような」ワインではなく、この地ならではの唯一無二のワインを、そんな想いでワインを造っています。そして、この立野原で100年、200年先まで続く美しいワイナリーを創りあげていきます。