大和葡萄酒株式会社(HUGGY WINE)は、日本ワイン発祥の地として知られる山梨県甲州市勝沼に根ざし、100年以上にわたり日本独自のワイン造りを追求してきた老舗ワイナリーです。
創業家である萩原家は、江戸時代初期より山梨市落合にて約250年にわたり油問屋を営み、地域の発展に貢献してきました。明治時代の文明開化による社会変化を受け、家業を転換した13代目・萩原保太郎は、ぶどう栽培や酒類事業に取り組み、現在の勝沼地域におけるワイン産業の礎づくりに尽力しました。大和葡萄酒は1913年(大正2年)を創業年とし、その後も地域の葡萄酒組合設立に深く関わりながら発展。1953年(昭和28年)には大和葡萄酒株式会社として法人化され、現在は4代目となる萩原保樹氏がその伝統を受け継いでいます。
大和葡萄酒が掲げる理念は、「日本古来の品種を原料に、日本独自のワインを造ること」。世界品質のワインを目指しながらも、日本の風土だからこそ生まれる個性を大切にしたワイン造りを続けています。
その象徴が、同社が管理する樹齢約130年の甲州古木「甲龍(こうりゅう)」です。日本最古級の甲州ぶどう樹として知られ、文化財にも指定されています。さらに、樹齢約100年の「三森甲州」から枝分けされた甲州種をはじめ、竜眼、甲州三尺、紫葡萄など、日本に古くから伝わる希少品種を守り育て、それぞれの個性を活かしたワインを醸造しています。
長い歴史の中で培われた技術と、日本の伝統品種への深い敬意。大和葡萄酒は、日本ならではの味わいと文化を世界へ発信するワイナリーとして、これからも挑戦を続けています。
甲州種について
甲州(こうしゅう)は、山梨県勝沼を中心に栽培されてきた日本固有のぶどう品種で、約1,300年もの歴史を持つといわれています。日本を代表するワイン用品種であり、現在では世界からも注目を集める存在です。
果皮は淡い藤色から灰色がかったピンク色を帯び、「灰色ぶどう」とも呼ばれる美しい外観が特徴です。生食用としても親しまれてきましたが、DNA解析により、欧州系ワインぶどう(ヴィティス・ヴィニフェラ)に属することが明らかとなり、高品質なワイン醸造に適した品種として評価されています。
甲州から造られるワインは、柑橘類や白い花を思わせる繊細な香りと、穏やかな酸味、すっきりとした飲み口が特徴です。主張しすぎない上品な味わいは、刺身や寿司、天ぷらなどの和食との相性にも優れています。
明治時代に本格的なワイン醸造が始まって以来、甲州種は日本ワインの発展を支えてきました。現在では日本を代表するオリジナル品種として、国内はもちろん海外でも高い評価を獲得しており、日本の風土と文化を表現するワインとして世界へ発信されています。