イタリアワイン｜ドルチェット・ダルバ 2021ジャコモ・グリマルディ
赤ワイン フルボディー

ジャコモ・グリマルディは、現当主のフェルッチョ・グリマルディの祖父がバローロ村に1930年に取得した畑を受け継ぎ、ワイン造りを行っています。しかし、自社元詰の初ヴィンテージは1996年と、バローロの生産者としては比較的新しい造り手です。それまではネゴシアンにワインを販売するのみでしたが、1990年代中頃にマルク・デ・グラツィアの出会いから、フェルッチョは本格的にバローロの生産に取り組み始めます。グリマルディが祖父の代から所有する最も重要な畑レ・コステは、バローロ村を代表するクリュです。ルチアーノ・サンドレーネやジュゼッペ・リナルディも同クリュを所有していますが、このクリュを単独で瓶詰しているのはジャコモ・グリマルディのみです。また近年は、古くから親密な関係にあるパオロ・スカヴィーノのアドバイスの下、イタリアを代表するワイン評価誌ヴェロネッリにてスーパー・トレステッレを獲得するなど目を見張る成長を見せています。フェルッチョは断言します。「樽の味を感じるワインは失敗作だ」と。その言葉通り、彼のワインはバリックを使用するも、樽の味を全く感じさせない果実と透明感、そしてエレガンスを兼ね備えています。そのポリシーを胸に、クリュの表現にも挑戦していますが、彼の手にかかれば偉大なクリュもリリース直後から柔らかさが感じられる作品となり、今後の躍進にもますます目が離せません。