独自のサステイナブル・プログラムを備えた初のDO、コステルス・ デル・ セグレのワイナリー
スペインの新しいDO、コステルス・デル・セグレに認定された7つのサブゾーンのひとつArtesa de Segreにある家族経営のワイナリー。 シオSioとはブドウ畑の傍らを流れる川の名前。コステルス・デル・シオとは「シオ川のほとり」を意味します。この地域では川沿いの豊かな土壌とマイクロクライメートの恵みにより多彩なニュアンスと風味を備えたワインが生み出されており、完全な生態系バランスを維持し未来を見据えたサステナブル・ワイン生産プロジェクトが進行中です。コステルス・デル・シオスのオーナー、フアン・デ・ポルシオレスは妻や息子、友人たちに支えられながらブドウを栽培し独特の個性を持ったワイン造りを行っており、地域のワイン文化の回復を目指す当DOのサステイナブル・プロジェクトの担い手となっています。
全ては一人の男の野心から始まりました。田舎で自分の土地を耕し家畜を育てることをいつも夢見ていた休むことを知らない男、フアン・デ・ポルシオレスの野心から・・・そして1992年、ポルシオレス=ブイショ家はある土地の購入に踏み切ります。以来、熱意と努力によって開発が続けられてきたこの地所は、特異な個性を発揮するようになりました。その地は現在「フィンカ・デ・フリックス」(フリックス農園)の名で知られています。
大のワイン愛好家でもあるフアンは、独自の個性あふれる最高品質のワインを生産するために自分のブドウ畑を開墾したいという夢を徐々に膨らませていきました。1998年、家族や友人たちの手を借りて最初のブドウ園「ヴィーニャ・ヴェラ」の植え付けを行い、地域のワイン文化の回復を目指す非常に大きなプロジェクトに着手したのです。妻や子供たちのおかげでこのプロジェクトは成功し、ほぼ実現しています。
『1992年にカタルーニャ州リェイダ県バラゲーに地所を購入、最初のブドウ畑を開墾。土地の個性を伝える上質なワインの開発に取り組んでいます。土地への愛情に奮い立たされブドウ畑をまるで宝石のように大切に手入れし、その結果、最高の果実がワインという形でこの手に与えられているのです。』 フアン&ホセ・マリア/コステルス・デル・シオ
コステルス・デル・シオのブドウ畑は上質なブドウを得るため、ブドウの木の生態を研究し実験を繰り返しています。フアン・ポルシオレス曰く、『偉大なワインが誕生する発端はブドウ畑から。畑をよく手入れすることが大切です。』
テンプラニーリョ、ガルナッチャ・ティンタ、シラー、メルロー、シャルドネ、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン、ヴィオニエの様々なブドウ品種が栽培されています。また未来のワインを生み出すため、新しい品種やクローンの実験も行われています。畑の土壌も非常に多種多様です。有機物に乏しいロームや泥質のあまり深くない土壌で、標高はおよそ310m。大陸の影響を受けた地中海性気候です。
ワイナリーは継続的な改善のため、最高のテクノロジーを備えています。畑から運び込まれるブドウ品種ごとに合わせて、最高のワインを造ることができるのです。セラーは景観との一体感を重視し気温の影響を受けないようにするため地下に設けられました。容量300Lの樽が500個並べられており、そのほとんどがフレンチオーク製で、樽メーカーも産地も樽の焦がし具合もバラエティに富んでいます。そのおかげで、各ワインの特徴に適合した熟成を行うことができるのです。