麦ちゃんテイスティングコメント
(2016年7月22日試飲)
カシス、乾燥プラムなどを思わせる果実香、カラメル香、チョコレート、カカオの風味、ナッティーな風味、燻し香、木質香、胡椒などのスパイス香、鉱物を感じるミネラルなどが香ります。口の中に程よい濃縮感のあるミルクチョコレートを意識する旨味を伴った豊かな果実味が広がります。程よい酸とミネラルを備え、メリハリがあり、ぼやけたところはありません。適度なタンニンを感じますが、あくまでもシルキーで柔らかく心地良い印象です。余韻は長く、後味に果実の旨味と共に、樽熟成から由来する風味と苦味の要素が現れます。ボルドーらしい複雜味も感じますが、ミルクチョコレートを意識する風味を伴った果実の旨味が素直に膨らむ印象の、モダンなメドックワインと言えます。すでに飲み頃を迎えていますが、今後5年ほど楽しめる1本です。
2004年ヴィンテージコメント
カシス、干しプラムを思わせる果実香、ミルキーな要素、カカオ、ナッツ香ヴァニラ香、樽熟成による木質香、大地のイメージ、埃っぽい要素など複雑に豊かに感じます。口の中にやや濃縮した複雑味を伴った果実味が広がります。比較的強めなタンニンがあり、苦味の要素を強めに感じます。程よい酸があり、ぼやけた印象はありません。ミディアムからフルボディーで、肉厚ではありませんが程よい膨らみを感じます。クラシックなスタイルのボルドーで、単純に旨みが広がるワインではなく、徐々に広がる旨みに複雑味を感じます。余韻も中庸で、後味にも苦味を伴ったタンニンが残ります。